
キャラクターデザインをしていく中で学んだ、想像力の大切さ。
今回は、おカネの教室マンガ版を作るにあたって、ビジュアルの要となる、キャラクターデザインができるまでの経緯と、その中で学んだことを書きます。
さっそくですが、まず、一発目に出したイメージ画がこれ
「成立はしてるけど、売れそうにないね」
編集者の佐渡島さん(以下、サディ)から返ってきた言葉だ。(編集者であるサディにフィードバックをもらいながら、作品を作っていく)
「売れそう」ってなんだ・・・?と戸惑いながらも、売れそうになれ〜...と念じながら、次のイメージ画を描いて、送ってみた。
サディ「弱い。特徴が弱いよ。学習教材とかに出てくるマンガの主人公みたいだよ。俺が変化に気づくキャラデザを送ってきて」
この二言が返ってきた。なんだか、1枚目より後退した気分。
やってしまった・・・。大した変化を起こせずに、自己満的な微調整をしてしまった。もう同じ過ちは犯さない!!よっしゃぁぁ!!!次こそ!!ビッグインパクトォォォ!!
サディ「全く変化が分からない」
・・・え?あれ?
自分の感覚を疑った。自分では、めちゃくちゃ変化させたつもりだったが、なんかポーズとか、服とかイジっただけで、キャラが変わってない。気づかないうちに、キャラのイメージを自分の中で固定してしまっているのだ...恐ろしい。「あっれ〜...なんでだろうなァ...」と戸惑い、とぼけるぼくに、サディは問いかけた、
「人を判断する時に一番最初になにを見る?」
この問いによって当たり前のように思えるけど、見過ごしてしまっていた重要なことに気づいた。人を認識するときに一番最初に目がいくのは顔!!!そして、顔の中で一番印象を決めるパーツは目!!!ということで、いろんなアニメ・マンガのキャラの目をインプットしてみた。
そして出てきたのがコレ。
サディ「うん、やっと変わってきた。キャラが強くなったね」
やったぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!
*固定概念を外すために、謎に動物にしてみたりもした甲斐があった。
ここからは結構はやかった。
サッチョウ、カイシュウも数人出し、役者を選ぶオーディションのような感覚で選んでいく。 最終的に下の3人に絞りぼくはキャラクターデザインのラフを終えた。
自分で自分の想像を止めてしまっていた
今回、ぼくが微調整しかできなかった原因として、ステレオタイプの「お嬢様」「優等生」などの言葉に囚われて、キャラに対する想像が止まってしまっていたことがある。
(*ちなみに、ドラゴンボールの悟空に尻尾が生えているのは、1人だけ尻尾生えててなんだこいつ!?って目立つし、特別感があって、それが「主人公」らしいから、という理由らしいです。【羽賀翔一さんと鳥嶋和彦さんの対談より】)
ぼくはいつも、固定概念とか理屈に囚われて、想像を止めてしまう。せっかくマンガ描いてるんだから、もっと自由でいい。
キャラクターデザインを通して、理屈じゃ説明できないことを想像し、表現するからこそ面白いのがマンガなんだと再認識したのであった。
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