ありがとう、スラムダンク
スラムダンクを見に行った。
開始30秒、オープニングで泣いた。
なんかもう、よく分からないくらい感動してしまい途中で過呼吸になるかと思った。それくらい最高の体験だった。
中学時代、ベッドの横にスラムダンクを置いておき何度山王戦を読み返したかわからない。
ぼくは大人になって漫画家と名乗るようになったのだが、井上雄彦先生は、ぼくが漫画家になろうと決意した理由の一つであることは間違いない。井上先生の描く表情やキャラクターのかっこよさに憧れた。
プロフェッショナルを見て、原稿を前に苦悩する井上先生がなんだか妙にかっこよくて、自分も同じように苦悩したいと思った。
実際、今ぼくは机の前でうんうん唸って苦悩する生活をしている。憧れの"苦悩"を手に入れた(笑)苦悩以外の部分も手に入れていきたいところだ。
スラムダンクを観終わり、パンフレットを買ったのだが、そこには井上先生のインタビューが載っており、こんなことが書いてあった。
「外からは漫画以外のことを色々やっているように見えるでしょうけど、自分の中では一本の道なんですよ。全部に漫画家として向き合っているし、全部の経験が漫画家としての自分に返ってくるんです。」
漫画家というのは、絵を描き、コマを割り、吹き出しを付けるだけの仕事ではないようだ。いきなり映画を撮ってこれができてしまうのだから。
漫画を描いてると、とにかく、なんか半端じゃないことができるようになってしまうということが、この映画を見て分かった。
きっと職業というのは、その肩書き以上のなにかがあるのだ。
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