あれ?欲しくなるな…
「補色」という概念がある。色相環(美術の本とかに描いてある↓のやつ)で対になる色同士のことを「補色」と呼ぶ。
補色同士を組み合わせると色同士が調和する。映画のライティングとかポスターで補色を組み合わせてるのをよく見る。バスケのユニフォームとかでもよく見る。有名どころだと最近八村塁選手が移籍したNBAチームのレイカーズは黄色と紫色の補色関係。
人間の目は、例えば赤を見続けると、自然と緑を欲するようにできているらしい。その証拠に赤をジー...っと見続けてから、パッと目を瞑ったり真っ白を見ると緑が浮かび上がってくる。
とまあ、補色ってデザインをしたり絵作りをする時にすごく大事な知識なのだと思うんだけど、補色を初めて使いはじめた人は直感的にこの人間のメカニズムに気づいたのかな。
今では教本をひらけば必ず出てくる知識だし、誰でも簡単に補色を使えるのだけど昔は補色なんて誰も知らないわけで。補色という概念がない時代に「あれ・・?赤塗ったあと、緑欲しくなるな」ってなった人がいるのはすごい。
僕の行きつけのトンカツ屋さんでは、必ずトンカツの後に少量の甘味(アイス)と苦味(お茶)が出てくる。そのアイスとお茶のおかげで食後感がずいぶん良くなってる気がする。
今では食後に甘味やお茶が出るのは当たり前だけど、これもきっと誰かが最初に「脂っこいもの食べると甘いの欲しくなるな・・さらにそのあと苦いの欲しくなるな・・」ということに気付いたんだろう。
何が言いたいかというと、
あーオレも何か「あれ・・?〇〇欲しくなるな・・・?」みたいな数十年後に定番になってるような人間のメカニズムの本質を突いた素朴な気付きしちゃう人になりてェ〜・・・
と思ったよ、という話です。
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