成長のタイミング(幸せの重心33話)
幸せとは喜怒哀楽の調和である」というコンセプトで連載をしているマンガ「幸せの重心」(石川善樹さんのtwitterアカウントで連載中)
このnoteではマンガの先読みと、マンガの中で触れたことについて、少し掘り下げ、僕なりに感じたことを書いたりしています。
過去のnoteについて
この物語のスタート地点はこちら→0話「幸せとは喜怒哀楽の調和である」
前回のお話はこちら→32話「思わぬフィードバック」
*過去のnoteは全て、マガジン「ヒツジゴヤ」内で読むことができます
変わるのは難しい
マンガはキャラクターの感情を描くものだ。
もっというと、キャラクターの感情の“変化“を描くものだ。
ほとんどの物語はキャラクターがいろいろな出来事を通じて、変化し、成長する。タナカは今、自分の卑屈さ・プライドの高さと向き合い、成長しようとしているのだが、変化とはどんなタイミングで来るのだろうか?
マンガを描いていて良くやりがちなのが、ある出来事に出くわしたキャラクターが、雷に打たれたように「はっッッ!なるほど!!!」と閃き、変化させてしまう。読者視点に立つと、興醒めだ。
・・・人間そんなに一瞬で変わることはないのだ。雷に打たれたような体験がきっかけに変化が始まることはあっても、本当の成長というのは行動が伴い、葛藤があり、徐々に起こる。
例えばドラゴンボールに出てくるベジータの名セリフで、
「がんばれカカロット。おまえがNo.1だ。」
というものがある。
このセリフはベジータの性格と過去を知っている人には、なかなかに感慨深い。
ベジータはサイヤ人の王子として生まれ、ものすごくプライドが高い。そのプライドの高さゆえに、周りに悪態をつきまくり、自己中心的な行動を繰り返し、力を求めて魔人化してしまう。
そんなベジータが、いらないプライドを捨て、最大のライバルと思っていた悟空に、上の名セリフを言えるようになったのが、最終巻である42巻。
めちゃくちゃ時間かかって成長したんだな、ベジータさん。何度眠れぬ夜を過ごしたのだろう(笑)
タナカもベジータと同じくプライドの高さで悩んでいる。タナカは今葛藤の中にいるが、ベジータのように時間をかけて成長していくのだろう...
今週の幸せの重心
「成長の決意」
タナカは、自分のプライドの高さが認められず、ヨシキの一言に過剰に反応する。そんなタナカは自分を見つめて、ある行動に出る...
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